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自由で新しい拝みのかたち小型仏壇「OGAMIDO(オガミド)」12/8(水)販売開始

私が家業の神仏具製造の職を経てwoodpeckerを立ち上げてから来年で15年目を迎えます。

私は岐阜県で木地師(神輿や仏壇を製造する職人)の家に生まれ育ちました。一度は家業に入るも、さまざまな葛藤を経て2007年に独立。神仏具から離れ、「woodpecker」を立ち上げました。

以来「いちょうの木のまな板」をはじめとするオリジナルの木製品づくりに取り組んでいます。

独立してからも、「いつかもう一度、神仏具を作りたい」という想いは常に持ち続けていました。

幸せなことに、その間に出会った「手工業デザイナー」の大治将典(Oji & Design)さん、祖父の代からのお付き合いのある宮大工の唐箕屋本店さんという魅力的な仲間の力をお借りしてこのプロジェクトは具現化しました。

第一弾として、令和元年11月1日に伝統工芸の技術と新しい感性が融合した神棚「GIRIDO(ギリド)」が誕生しました。完成してからの約2年間、様々なイベント・催事での展示販売会、各メディアの取材や掲載のお声がけをたくさん頂きました。大変ありがたく思います。

そしてこの度、神棚「GIRIDO」から約2年の月日を経て、再び同じメンバーで小型仏壇(厨子)「OGAMIDO(オガミド)」を製作いたしました。12月8日(水)より販売を開始いたします。

小型仏壇(厨子)「OGAMIDO(オガミド)」
webサイトhttps://www.hello-woodpecker.com/ogamido/

「OGAMIDO(オガミド)」は、自由で新しい拝みのかたちを提案いたします。お祀りするご本尊や仏具を変えることで、さまざまな宗派に対応できるお厨子です。故人の写真を祀るなど、手元供養としてもご使用いただけます。

小型でシンプルながら、伝統技法を惜しみなく取り入れ、現代のライフスタイルや住空間と美しく調和しながらも存在感のあるたたずまいで、どんな部屋にも馴染むデザインを心がけました。

丸屋根と寄棟(よせむね)屋根の2種類を用意。いずれも木曽檜(ひのき)の1枚板からカンナで削り出し、形づくっています。継ぎ目のない滑らかな木肌は、ずっと触れていたくなる心地よさです。

限られたスペースに祀る際はコンパクトな屋根無しもお選びいただけます。

素材は長野県木曽谷の厳しい自然環境の中で、ゆっくりと時間をかけて育った材ならではの細やかで美しい木目と爽やかな香気が特徴の木曽檜(ひのき)を使用。毎日触れることを考え、日焼けや汚れを防ぐガラス塗料で仕上げました。

▪️合わせ扉「拝み戸」

伝統的な仏壇の作法に基づいて「左右の扉を合わせて開閉」することにこだわりました。熟練した職人がそれぞれの扉の幅をカンナで細かく削り、両手で左右の扉を合わせることで開閉できる様に調整しています。近年の現代仏壇には扉のないシンプルなデザインも多いですが、本来仏壇の扉はご本尊を埃などから守るという役割があります。

▪️閂(かんぬき)

閂(かんぬき)は、扉にまたがって通す棒状の錠のことで、一般的な仏壇には必ずついています。OGAMIDOは「仏壇と向き合う時間」の作法としてり閂を設けました。閂を支える真鍮製の金具が、両手で扉を引くときの引き手を兼ねています。回転させて錠を外す仕組みの閂は、寺社と同じ木製にしました。閂がかかる金物は真鍮を用いて製作。引き手も兼ねるオリジナルデザインになっています。

左から宮大工唐箕屋本店:小保田さん、woodpecker:福井、手工業デザイナー:大治さん(Oji & Design)

近年「神仏」に対する日本人の価値観が変化しているといわれていますが、日本人の心の奥には、先祖を敬う気持ち、家族や大切な人の日々の無事やしあわせを祈る気持ちは刻まれていると思っています。

しかし生活様式が変化し、自宅から神棚や仏壇が消え、手を合わせ感謝や祈願する場所も習慣もなくなってしまっているのではないかと感じ、もう一度ルーツに立ち返り、現代暮らしによりそった神仏具を製作する運びとなりました。

神仏具は古くから、日本人の心と暮らしをととのえる役割を果たしてきました。しかし、その役割は時代とともに変化しています。現代の住空間にふさわしい神仏具のあり方、大切な人を思う時間のあり方、伝統文化の継承のあり方。「ウッドペッカーの神仏具」は、そうした課題に、暮らしの道具メーカーとして出したひとつの答えです。

そのこだわりと品質はきっと、日々触れるたびに感じ取っていただけると思います。

皆様の心のよりどころになることを願ってやみません。

ウッドペッカー 
福井賢治